メタップスのかねてよりのブロックチェーン新規事業「タイムバンク」がMBOを実施し、今後は独立した企業として経営していくことが2018年10月30日の株式会社メタップスのプレスリリースより明らかになりました。
タイムバンクといえば、著名人の時間を株式取引のように売買できるところが特徴の、いわゆる「時間のマーケットプレイス」のようなサービスです。
サービス開始から多くのインフルエンサーや各企業と連携しながらサービスを順調に伸ばしていき、より迅速な意思決定を進めていくために2018年8月に法人化を決定しています。
今回のタイムバンクMBOの決定については、タイムバンクより提案があったためメタップス側がこれを受け入れタイムバンク保有株式を全て譲渡。タイムバンク代表取締役であり、メタップスの代表取締役でもある佐藤航陽氏がタイムバンク全株式を取得しました。
今後のタイムバンクはメタップスから離れた外部企業として、主力事業である「タイムバンク」の他にブロックチェーン事業、特に「トークンエコノミー」と呼ばれる新しい経済圏に向けての投資、事業拡大を行なっていくとしています。
メタップスの佐藤氏といえばブロックチェーンに深く関心のある人物として知られており、個人間の株式取引を可能にした「VALU」がリリースされてより業界ではすぐに時間の売買である「タイムバンク」をリリース。
また2018年5月には佐藤氏個人で発表した仮想地球プロジェクト「EXA」は、仮想空間上に地球を作り、位置情報を利用して現実の経済と相関した仕組みを構築しようとするもの。これも位置情報を利用してマイニングを行えるブロックチェーンが取り込まれています。
タイムバンクのこれまでの取組としてはエイベックスとメタップスの合弁会社「mee」を設立。設立後にエイベックス所属のアーティストがタイムバンクへの参加が決定されました。
そして2018年10月にはブロックチェーン開発に特化した子会社「タイムラボ」をシンガポールに設立。ブロックチェーン技術とトークン開発、そして海外企業との連携を目的にしています。
今回のタイムバンクMBOは8月に法人化しているところを見ると、もしかしたら、8月の段階ですでにMBOを考えていたのかもしれません。あくまで推定ですが、今後のメタップスとタイムバンク、両者のブロックチェーンに関わる取組には注目です。
参考
メタップス、タイムバンクのマネジメントバイアウト(MBO)実施
画像参考
タイムバンク - 時間を売買できるアプリ