開戸日記

カクコト・イイコト

即座に「IGTV」に対応した動画スタートアップ国内・海外14選まとめ

Instagramが2018年6月に発表した縦型動画サービス「IGTV」。親会社FacebookYouTube目線から立ち上がったサービスにいち早く目を付け、本格的な動画コンテンツを配信したスタートアップを国内・海外でまとめました。

YouTubeのように1時間と長時間の動画、さらに横ではなく「縦」に特化した動画プラットホームに勝機はあるのでしょうか?


国内の動画スタートアップ

国内では8つの動画スタートアップが素早くIGTVに対応する姿勢を確認致しました。IGTVの対応へはPR TIMESなどへ発表するところばかりかと思われていましたが、中にはひっそりとやっているところも。


ONE MEDIA

もともとInstagramに力を注いでいた「ONE MEDIA」。料理やメイク動画をあえてやらず、人物に焦点を当てたり、社会問題など、人の心を動かすドキュメンタリーな動画メディアを手掛けています。ちょっとVICEっぽい。

そのONE MEDIAがIGTVに対応した3つの動画番組を8月13日から開始。「ONE NEWS」「ONE VOICE」「ONE CURIOUS」。どれも20代の視線に合わせた番組になっています。

特にIGTVへの対応を発表したPR TIMESの記事は要チェックです。編集長の疋田さんの言葉には胸に響くものがあります。

参考
「迷える20代の味方に。」ONE MEDIAがInstagramのIGTVに特化。一緒に「動画という思考の旅をする」ニュース番組を配信開始。|ワンメディア株式会社のプレスリリース


BLAST

先ほど紹介したONE MEDIAから出資も受けている動画スタートアップ「BLAST」。エンパワーメントをテーマに、主に女性へ焦点を当てた動画コンテンツを制作しています。

BLASTはIGTVへの対応は早く、IGTVの発表がされた翌日の6月21日には4つの動画番組をスタートさせることを発表しています。

開始する番組は4つ。
「but,Why?」「WORK AS LIFE」「NEW RELATIONSHIP」「Netflix談義」。

代表の石井さんはForbesJAPANへも記事を寄稿しており、IGTVへの考察をする「IGTVを考察する 5つの特徴と注目すべきプレイヤーたち」は必見です。


参考
エンパワーメントメディアBLAST、Instagram新アプリ「IGTV」に4番組が対応 | 株式会社 BLASTのプレスリリース


lute

音楽の分散型動画メディア「lute 」は、アーティストのMVの他にも動画番組の制作を行っています。

その代表作が「それでも告白するみどりちゃん」です。そしてIGTVが開始されたと同時に同作がアーカイブ化されました。

他にも連続ドラマ「デートまで」、音楽MVやアーティストのインタビューもIGTV対応で配信されています。


参考
新感覚ドラマ『それでも告白するみどりちゃん』がInstagramの新機能・IGTVにて待望のアーカイブ化。luteにていつでも視聴可能に! | lute株式会社のプレスリリース


ルトロン

オープンエイトが提供するお出かけ動画メディア「ルトロン」もIGTVに対応へ。

開始される番組は「ideal tour」「RECOMMEND 3」そして、特に注目なのがルトロンの動画素材20万点を活かしたASMR動画「CHILLOOP」。

ループ再生で聴いていて快感の良い状態を引き起こす、そんな新しい動画コンテンツの形を提供しています。

参考
オープンエイト、新感覚のASMR動画「CHILLOOP(チループ)」など 新ジャンルでIGTVに専門チャンネルを開設 « 株式会社オープンエイト

ルトロンがIGTV対応、無限再生の「CHILLOOP(チループ)」などインスタ動画に最適化したコンテンツ配信 - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)


NobodySurf

サーファーのための波の動画プラットホームを運営する「NobodySurf」。Instagramにて動画投稿も行なっており、IGTVにも対応しています。

特徴的なのは縦型よりも「横型」が目立つ点。縦型動画のプラットホームと思い、縦型の動画ばかりに目が行きがちですが、NobodySurfは縦型ばかりでなく横型動画も取り入れて迫力のあるサーファー動画コンテンツを提供しています。


C CHANNEL

女性向け動画メディア「C CHANNEL」。食やメイク、エンタメ系など複数の動画メディアを展開していますが、そのC CHANNELもIGTVへ対応しています。

特徴としては今まで配信していた動画コンテンツをIGTVへ対応させたぐらいでしょうか…?これからの取組みが楽しみです。


クラシル

dely堀江氏で有名なレシピ動画メディア「クラシル」もIGTVへ対応しています。配信している動画コンテンツは「今日は何の日?」。

今まで配信してきた動画コンテンツをIGTVに対応させた形でしょうか?縦型で大きく見せる動画や、解説付きやトピック付きのコンテンツなど。温かみのあるコンテンツが特徴的です。


DELISH KITCHEN

クラシルとレシピ動画で大きく争っていた「DELISH KITCHEN」。DELISH KITCHENもIGTVに対応しています。

クラシルとは違って縦型動画でデカデカと大きく見せています。そのためより大きく動画を見ることが可能になりました。

全てIGTV対応のオリジナルコンテンツかは不明ですが、中にはAbemaTVの宣伝コンテンツも。これは横型ですね…今後IGTV向けのオリジナルコンテンツが出てくるか注目です。


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海外の動画スタートアップ

国内では特にIGTVへ積極的に出ているスタートアップはONE MEDIA、BLAST、ルトロンという気がします。IGTV対応の番組制作に積極的な姿勢が感じとられますね。

しかし海外勢も負けていません。
むしろ海外の方がIGTVへ積極的な対応姿勢を見せているかも。


VICE

とにかくヤバいコンテンツを制作することで有名なVICE。YouTubeやWebメディア以外にもInstagramへの投稿も積極的。

そしてIGTVへの動画も提供し始めます。
動画の特徴としてはドキュメンタリーチックな動画コンテンツばかり。どこかVICEらしい。風刺的なコンテンツも見られます。

VICEは複数の動画プラットホームへコンテンツを提供しており、Instagramの他にもSnapchatへ動画番組を提供するなど、世界を代表するコンテンツメーカーという印象です。ONE MEDIAが憧れるのも納得です。

ちなみにVICE NewsもIGTV対応向けコンテンツを出しています。執筆時の時点では2点だけですが、凄いですね…


Brat

以前紹介したYouTube向けオリジナル動画コンテンツを提供するスタートアップ「Brat」もInstagramにもともと積極的な姿勢を見せていました。

そのBratもIGTVへ対応しています。
配信しているコンテンツはBratらしい若者が多く登場するコンテンツです。

長編動画への送客の意味もあるのでしょうか?または認知?独自のコンテンツとしても面白い形になっているので、IGTV対応も本格的に考えているのでしょうか?撮影の舞台裏っぽいのはユニーク。

いづれにしても、フォロワー100万人超えは凄い。


Bratの解説記事
YouTubeに長編オリジナル動画コンテンツを配信するスタートアップ「Brat」とは? - 開戸日記


NowThis

NowThisもInstagramへ積極的にコンテンツを投稿していますが、アカウントがいくつもあって迷いました。どれが本物かと逡巡。

IGTVへも対応していますが、コンテンツ数は少ない。まだまだ本格的ではない様子。どのアカウントもコンテンツが一つくらいです。ただアカウントの一つには1時間近くの動画コンテンツがあり、力の入りようは凄いかも。


Refinery29

BLASTが参考になったとも言われるメディア「Refinery29」。ミレニアル世代向けで、女性に焦点を当てたメディアで、Webメディアを中心にコンテンツを提供していると思っていたのですが、どうも違うよう。

Instagramへも積極的に投稿しており、IGTVへも動画コンテンツを投稿しています。動画の長さは10分以内5分以上が多く、インタビューっぽい動画やドキュメンタリー動画が多いです。


Tasty

BuzzFeedバーティカルな分野として登場した「食」の動画メディア「Tasty」。Instagramへも動画を提供し、IGTVへも早速対応しています。

特徴的なのは早回し、というより料理している方が実際に解説しながら行う料理番組という形。しかも長い。10分以上かかるものから、1時間近くのコンテンツまであります。

Tastyは日本でもInstagramアカウントを開設しており、IGTVへ対応しています。日本の場合「横型」のYouTubeでやるような番組形式になっており、IGTVへの対応の仕方は色々あって面白いですね。


Tastemade

Tastyと世界展開で争っている「Tastemade」もIGTVへ対応しています。動画の特徴はTastyでもやっていたような実際に料理する風景を撮る番組形式。

それに長い。5分以上のコンテンツが目立ちますね。他にも早回し形式を長くしたもの、さらにドラマのようなコンテンツも見られます。YouTube向けとやや似た感じ…

Tastemadeは日本でもアカウントを開設しており、こちらも料理風景を見せた5分以上の長めのコンテンツを出しています。ただ海外とは違って顔は見せず、繊細さが感じられる料理番組という感じです。キュー◯ーとか使いそうな…


まとめ

2018年6月に登場したばかりの「IGTV」。まだ登場してきたばかりでどう動くかは分かりませんが、この波に乗ろうと多くの動画スタートアップは前向きにコンテンツを展開しています。

ただ乗り気かそうでないかは国内・海外を見て分かれ目になっていますね。まだ大胆に大きく振らず、とりあえず提供していたコンテンツをIGTV向けへアレンジするような方針でしょうか?

大きく打って出るタイプと、
まだ様子見の段階…という2極化がすでに見て取れますね。

またIGTVの「縦型」という特徴を、あえて「横型」にしたコンテンツを提供しているのも面白いですね。YouTubeよりも大きくスマホで動画を見せられるので、今後もIGTVの仕組みを活かした面白いコンテンツが見られそうです。

日本や海外で多く登場している動画スタートアップ。Instagramという化け物が新しく発表したIGTVという黒船は、一体どのような未来へ乗せて行ってくれるのでしょうか?以上。

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